ハートネットTV「ひきこもり新時代 長期化、募る焦り」

私の引きこもり歴は6年くらいなんだけど、これで長いほうだと思っていた。でも、番組には何十年と引きこもっている人たちがいて、驚きを禁じ得なかった。そんなに引きこもれる精神状態は、ちょっと異常だよと言いたかった。精神科に行けば、なにがしかの診断が付くのではないかと思った。私の場合は、たまたま精神科で精神病だということが分かって、精神医療に繋がり、福祉に繋がり、今がある。
「ひ老会」というのがあって、ひきこもりと老いを考える会だっけ。私もこの人たちのことを笑えないな、と思った。今、うちでは生前贈与の話が出ているというか、もう現在進行形で、贈与の手続きが進んでいる。しかし、書類1つ取っても、親父の老化が凄まじくて、法律に疎い私が、その書類のミスを4回も見つけてやり直しをさせたくらい、書類をまともに作れなくなった。今現在、親父はかつて働いていた会社と業務委託契約のような契約を結んで、個人事業主として働いているんだけど、こんなに書類が作れないんじゃ、仕事に支障が出るのでは?と心配するくらい、酷かった。
私も私で老化からは逃れられない。昨日のように立ちっぱなしの肉体労働をやった翌日は、だるくて筋肉痛で、まともに家事もこなせなくなった。社会復帰のために体力を付けようと、踏み台昇降運動をやったりしているが、老化するスピードのほうが速くて、追いつかない状態だ。

「OSD 親が死んだらどうしよう」という会もあるらしい。DAIGOみたいだw さすがの私の母親も、最近危機感を覚えたらしく、家族会で企画された精神科医の講演会に参加を申し込んだらしい。
この会で、精神科医として有名な斎藤環さんが出ていて、「対話をしろ」と言っていた。多くの人が「もうしてます」と言うが、「それは対話じゃないんですよ、おしつけ、説得etc…」と言ってて、そうだ、その通りだ、と思った。私も大学生の頃、大学に行けなくなってしまった当時、親に説教ばかりされて話を全然聞いてくれない、話しても「それはお前のワガママだ」と怒られるだけだったことを思い出した。

皆、一様に言うのは、「働きたくても、年齢で雇用条件が厳しくなる。採用してもらえない。門前払いを食らう」といったものだ。これは私も引きこもっている時に感じた。
私が引きこもりだしたのは31歳頃で、最初の2年くらいは「今は休養中だ。貯金が200万を切ったら、就職活動しよう」みたいなことを考えていた。しかし、その2年くらいはあっという間に過ぎ、貯金も減っていった。年を追うごとに「もうこの年齢では、どこにも採用してもらえない」という危機感だけが募っていった。

ひろきさんのお母さんが、事態をまったく理解していなくて、親なのに親らしくないというか、まるで他人事なのが衝撃的だった。こんな母親の元に居ては、治るものも治らないだろうな、と思った。
更に話を聞いていくと、このお母さんがひろきさんを子供扱いしていることが、内容云々というより、話し方からありありと伺えた。上から目線、尊大な態度。私だったら、この母親を殴りつけていただろう。と同時に、このひろきさん自身も、甘えすぎているように感じた。母が分かってくれない、と繰り返すが、健康な同年代の引きこもってない男性は、母親に自分の心情を理解してもらおうとは思わないだろう。それはマザコンだから。
うちの母もそうだが、そろそろ70歳になろうとしていて、最近極端に寝る時間が増えたように見える。昼食後の昼寝、夕食後の夕寝、更に21時半に寝てしまうことも増えてきた。まぁ起きるのが朝4時半なので、睡眠時間は足りているんだけど、ちょっと出かけただけでぐったりすることが増えたので、あぁ歳なんだなぁ、と思うことが多くなった。
ひろきさんは、自分が苦しい、つらい、ばかりで、もう少し老いた母親を思いやってあげてもいいのではないかと思う。

終盤、テロップで「ひきこもりの人の中には統合失調症など精神疾患が背景にありながら診断されていない人も多い」と出て、まさに私のことだ、と思った。
この精神疾患は偏見が凄まじいために、家族すら病院へ行くことを嫌がる。私のように、大学へ通えなくなった、家から出られなくなった、といったような症状から始まったタイプの統合失調症患者は、きっとそれがあまりに「統合失調症らしくない」ために、病院でもうつ病などと誤診され、適切な医療を受けられずに病気をこじらせてしまった人が多いと思う。