大野裕『うつ病・双極性障害で悩まないで』雑感

最近入り浸りになっている大野先生のサイトに、『うつ病・双極性障害で悩まないで』という書籍が無料で読める(まぁ有料会員登録が必要だけど)ので、読んでみた。

自分には、コミュニケーション能力が致命的に欠けているように感じた。
人によっては、私のことを「言いたいことをハッキリ言える人だ」と評価するのだが、その一方で「言いたいことを我慢して抱え込むタイプだ」と評価する人もいる。
特に福祉関係の職員からは、後者のように評価されることが多く、それが私の課題でもあると伝えてある。

何故こんなことになってしまったのか、少し考えてみたのだが、子供の頃から「空気が読めない」発言が多くて、人から距離を置かれることが少なくなかったことがあるのではないかと思った。
子供の頃は「空気が読めない」という表現が無かったので、「みんなに合わせて」「協調性」みたいな感じだったと思うけど、そういう感覚はもう本当にどうしようもないくらい、持ち合わせていなかった。

そこでまたこの本に戻るのだが、「人間関係をらくにするヒント」という項で、10通りものヒントが掲載されている。これ全部私ができないやつだ……と思って愕然とした。
なんか、自分では自分のことをそれほどコミュニケーション能力が無いようには思っていなかったんだけど、こうして客観的に見ると、かなり無いほうなのではないかと思えてきた。今まで、私の言ってることを理解できないほうが頭悪い、くらいに思っていることもあった。

「ひとりで抱え込まずに相談する」という項は、どこへ行っても言われることなので、耳が痛かった。
子供の頃から、なんでも自分ひとりで解決するほうが良いことだと親に教えられて育っているため、他人に頼ったり相談したりすることにとても抵抗がある。
確かに些細な事まで他人に頼るのは良くないと思うが、自分の手に負えないことまで自力でどうにかしようとすることも、問題があるとは思う。分かっているんだけど、実行が出来ないんだよなぁ。

自分は鬱だけではなく双極性障害なので、すべてが参考になったわけではない(抗うつ剤を使うと躁転するから使えない等)が、鬱期のやり過ごし方やヒント、精神療法などについては、かなり参考になった。うつ病の人なら尚更参考になるだろう。

参照サイト:認知行動療法活用サイト「こころのスキルアップ・トレーニング(ここトレ)」