ハートネットTV 精神障害者と働く 第2回「共に働くことは”強み”になる」

精神障害者、知的障害者を何人も雇っている工場の取り組みを、精神障害者の就労を支援している方が話をまとめていたが、仕事上のミスが起きた時、障害者に責任があると考えるのではなく、職場の仕組みに問題があるからだと考えるのは、とても勇気のいることだと思った。普通の企業だったら、個人の職務で発生したミスは、個人の責任になる。大きなミスなら解雇もありえるだろう。でも、この工場ではそう考えなかった。今時、なんでもかんでも労働者の責任にする企業が多いけど、こういう企業は成長するんじゃないかと思う。
もう1つ、障害者が苦手な所を探すのではなく、反対に得意な所を探して、それに合った仕事をやらせる、と言う話だったが、これは民間企業ではどこでもやっていることだろうに、何故障害者になると「あなたは何が出来ないんですか?」となってしまうのだろう? 不思議だ。

そのあと、障害者などの団体に投資している人が紹介された。これは少し興味があった。私は放送大学でいわゆる産業工学っぽいことを学んだので、障害者が起業したり、あるいは雇われたりして、どこまで自立できる収入を得られるか、とても気になるし、またNPO法人のような団体で、障害者がどれくらい収益を上げられる事業ができるのか、といったことにも興味がある。
このおじさんが「ダイバーシティ(多様性)」という言葉を引用していた。この単語は、民間企業でもやたらと使われている単語のように思う。特に最近言われるのは、LGBTへの理解をすることが組織の多様性に繋がる、ということで、同性のカップルにも配偶者手当を出したりする企業が、よく新聞に載っている。
LGBTへの理解でも言われることだが、障害者雇用も、理解を深めて対応を増やしていくことが、きれいごとではなく、儲けに繋がるのだ、という認識が、もっと増えればいいなぁ、というのが、このおじさんの主張であったと思うが、私もまったく同感で、障害者が働きやすい職場というのは、どんな人、健常者や高齢者であっても働きやすい職場になると思うのだ。

後半、鹿児島にある就労継続支援A型事業所の話が出てきた。なんと、出版業を営んでいるらしい。出版不況なのに大丈夫なのか?と思ったが、主にメンタル関係の書籍を出版しているようだった。これはなかなか面白いと思った。
精神障害者に出来る仕事は単純作業しか無いように思われがちだが、出版といったクリエイティブな仕事も出来るんだぞ、と言わんばかりの利用者たちは、とても輝いて見えた。
しかし彼らも、このA型事業所に来るまでは、色々苦悩の日々を送ったようだ。社会から隔絶されている感じ。社会の役に立っていない感じ。それは私も日々思う。たった週1日の作業所勤務で、何になると言うのだろう? それでも、いつか社会復帰できるかもしれない、と思って、なんとか頑張っている。
アナウンサーが「働くことは生き甲斐や自尊心に繋がる」と言っていたが、まったくその通りだと思う。誰だって、「お前は何の役にも立たない、誰の役にも立っていない」と言われたら、絶望するだろう。働くことで、少しでも社会の一員になれたのだ、と感じるだけでも、寂寥感からは逃れられるのではないかと思う。

ハートネットTV 精神障害者と働く 第1回「働き続けるために」

今年の4/1から障害者の法定雇用率が2.2%に上がり、今まで採用が及ばなかった精神障害者の雇用が注目を浴びているらしい。しかし、精神障害者特有の問題で、1年後職場定着率は、他の身体・知的障害者よりもかなり低く、それが精神障害者本人や、採用する企業の二の足を踏む事態になっているようだ。
特に精神障害者本人の問題として、「相談力」が挙げられる、と就労支援をする人が言っていた。なるほど確かに、私も今回の作業所の問題で、愚痴ばかり言っていて、「前向きな相談」はしてこなかった、と少し反省した。元来の性格もあるが、問題を、自分1人で抱え込む傾向はあるように感じた。

番組では、実際に何年も企業で働き続けている当事者の方が登場していた。林さんはなんと10年も働き続けているらしい。これは凄いことだと思った。
林さんは、ご本人も職場に馴染めるよう、仕事に馴染めるよう、ご自分で工夫をされていて、なんかやっぱりそういう努力が無いと、なかなか長くは勤まらないんだろうなぁと思った。
就労移行支援事業所、というのは、聞いたことはあったが、実際に利用したことは無く、自分にも必要なのだろうか?と思ってしまった。多分、私はもう、B型作業所より上の段階には行けないと思う。それを思うと悔しくてたまらないから、あまり考えないようにしているが。

もう1人のPさんが言っていた「過集中」は私にもあるかなぁと思った。もともと、勉強や何かでも自分追い込むことが好きというか、自然にそうなっちゃうタイプで、今の作業所で言えば、絵を描く仕事なんかも、時間を忘れてやっていることがあるし、絵画教室なんかは本当に「過集中」と言う表現がぴったりくるのではないかと思うほど、没頭することがある。
もちろんそれは悪い意味では無くて、それほどまでにのめり込めるほど好きなことがある、という意味でもあるんだけど、それが毎日だったら、体が持たないよね、とも思う。

今度は企業側からの取り組みが紹介されていた。タスク表の利用や、日報を付けてもらうなど、色々会社のほうも試行錯誤をしているんだなぁと思った。ここの企業は従業員が600人以上と、比較的大規模な企業なので、そこまでの余裕があるのだろう。しかし、日本の企業は中小企業が圧倒的に多いので、そういった中小企業でどこまでこのような配慮ができるのか、なかなか難しいのではないかと思った。
個人的には、特例子会社のことをもう少し紹介して欲しかったのだが、精神障害者は特例子会社よりも、この番組で紹介されたような、普通の企業の一社員として働ける、戦力になる、と思われているのだろうか? 実際問題、勤怠の悪さをクリアすれば、知能も悪くないし、腕や脚が無いわけでもない精神障害者は、十分企業の戦力になりうると思うのだが、現実は、その勤怠の悪さを嫌われるのだよなぁ。私だって、今は週1日しか働けないし。
週1日しか働けない人を雇いたい企業なんか、無いよなぁ。

自立支援医療、通ってた

今日は作業所の勤務日だったが、自立支援医療が通っているのかどうか、気になってたまらなかったので、役所に確認してから出勤することにした。
とりあえず、朝一9時に電話しようとしたら、突然の便意で10分ほど出遅れた。改めて電話をすると、担当の者が今取り込み中で、折り返し電話をかけさせます、と言う。携帯の番号を未だに覚えていないので、咄嗟に自宅の電話番号を答えてしまった。
そして、10分待ち、20分待ち、まだかかってこない。しびれを切らして、作業所へ電話をし、「自立支援医療が切れてしまったので、確認作業をしている、役所の電話の返事待ちだが、どれくらいかかるか分からない。今のところ、遅刻扱いにして欲しいが、もし何か手続きが必要になったら、お休みになることもある」などと話したら、職員が「分かりました。遅刻扱いにしておきますが、お休みされる場合は、改めて電話連絡をくださると助かります」と言ったので、こちらも「分かりました」と言って、電話を切った。

それから10分ほどして、ようやく役所から電話がかかってきた。返答としては、「経過的特例の法案が可決されたので、平成33年度まで延長されました」とのことだった。平成33年……。もう天皇変わってないか?と思ったけど、どうだっけ?
にわかには信じられなかったのと、持っている受給者証にはハッキリと「3月31日まで」と印字されているので、これをこのまま使うのか?と思って、「印字されたままでも使えるんですか?」と聞いたら、「使えますよ」と言う。そうなのか。あまりいい気分はしないが。

それよりも、更新時期のことを聞かれた。受給者証に、手続き日が8月とか書いてあったので、「多分7月に手続きしていると思いますが」と言ったら、「そうですか」と言われた。ん? それだけ? 何がしたかったのかな?
まぁとにかく、これで自立支援医療が使えるようになったぞ! いや~良かった。安心した。

自立支援医療が切れた

以前、『自立支援医療どうなる!?』という記事を書いたのだが、今日は3/31。1日待ったが、自立支援医療関係の書類は届かなかった。マジか。4月から3割負担かよ。信じられない。
5月から、父親がフルタイム勤務を退職して、週3日だかの非常勤になるとか聞いてるんだけど、年収が半分以下になるらしくて、どう考えても3割負担が重すぎる。私の障害年金で払うのですら、無理な金額だ。薬価の高いロナセン5錠がキツイわ。どうしろって言うんだよ。多分、自立支援医療も「前年度の扶養主の収入」を基準に計算しているんだろうけど、それだと困るんだよ。もうメンクリ行くの止めようかな。

朝日新聞『自分の全て批判する「声」が 統合失調症に苦しんだ日々』

今朝の朝日新聞の朝刊に、珍しく統合失調症の特集が組まれていたので、読んでみた。Webからでも読める記事が公開されているので、興味のある方は是非読んでみてください。『自分の全て批判する「声」が 統合失調症に苦しんだ日々』。

朝日新聞朝刊統合失調症

内容としては、患者なら誰もが知っていることや、体験したことのみで、それほど目新しいものは無いんだけど、例の寝屋川の統合失調症と思われる女性の監禁事件が事の発端になっているようで、世間もようやく統合失調症の闇について知るべき時が来たのか、という思いだ。
この病気は本当に偏見が強くて、実際問題、自分自身も偏見というか、無知だよね。実際に診断されるまで、どういう病気なのかほとんど知らなかった。昔、精神分裂病と言っていたけど、言葉のイメージがあまりにも悪すぎるので、名称を変えましょう、ということで統合失調症という名称になった、くらいのことしか知らなかった。医療系の大学に通っていたにも関わらず、このありさまだ。まぁ具体的な疾病に関する単位を履修する前に退学してしまったせいもあるんだけど、それにしても、だ。
母も、眠りが浅くて夜中に何度も目が覚める、という睡眠障害を持っているけど、精神科にかかるつもりはまったく無いようで、曰く「私は病気じゃないから」だって。それ、マジモンの精神病患者が言うセリフとまったく同じなんだけどw 本人は自覚が無いっていうね。だから、母も精神疾患、精神科クリニックには偏見を持っているんだろうなぁ、ということが、うかがい知れる。

初めての待合室

支援センターで読んだ『こころの元気+』という雑誌の特集が、「待合室の世界」ということで、「初めての待合室」とか色々コーナーがあったので、自分も考えてみた。

私にとっての「初めての精神科の待合室」は、21歳の時に初めて訪れた、小さいメンタルクリニックだった。大きなターミナル駅まで出て、その駅から更に15分くらい歩く所で、場所も悪かったのかもしれないし、もう20年以上も前の話だから、当時は精神科なんてポピュラーな診療科じゃなくて、気軽に通院するような場所じゃなかったと思う。
そのメンクリの待合室は、一般の内科のように白を基調とした作りで、ソファはコの字型に置かれていて、棚にはぬいぐるみやCDが無造作に置かれていた。予約制ではないのに、待合室で他の患者とバッティングすることは、ほぼ無く、というか記憶に無く、どんだけ儲かってないんだよ、潰れたら困るよ、って毎回通院するたびに思っていた。
ある時、そのメンクリの医師が「あなたも好きなぬいぐるみとかCDとか、持ってきて、待合室に置いてて良いんだよ」みたいなことを言った。その時初めて、あの待合室の棚にある物が、患者の私物であることを知った。なんかそこでふと、「あ、良い医者だな」と思った。

結果的に、1年ほど通院したけど、病状は良くならず、むしろ自殺未遂をしてしまったため、地元のメンクリに転院したんだけど、障害年金をもらうために初診の書類を書いてもらいに、その最初のメンクリへ行ったら、物凄い人であふれてて、「随分繁盛するようになったじゃないか!」と思った。でも、医者は相変わらず、のんびりとした感じで、あぁこんな優しそうな医者だったら、患者も来るよなぁと思った。

約20年経って、今のメンクリへ初めて訪れた時は、まずWebサイトで下調べをしていたので、だいたいどんな感じか、想像は付いていた。唯一、予想外だったのは、待合室が薄暗かったこと。Webサイトの紹介写真では、見栄えをよくするために電気全開で写っていたみたい。
この薄暗いのが、実は今でも馴染めない。私は明るい部屋が好きなので。

ETV特集「長すぎた入院」

今日深夜に放送された、ETV特集の再放送「長すぎた入院」を見た。
この番組の前半部分は、以前のETV特集か、あるいはハートネットTVあたりで作られた映像の使いまわしのように見えた。NHKちょっと手抜きすぎじゃない? こんな手抜き映像で視聴者を誤魔化そうとしても無駄だぞ。この手の精神障害系の番組は、だいたい見ているので、気が付きます。

さて内容だが、何十年も長期入院する人がいるということで、本当に可哀相な話だなぁと思った。私は身体科の手術で1週間だけ入院したことがあるけど、それだけでも飽きた記憶がある。唯一、テレビが無料で見られたので、毎日毎日、テレビばかり見ていた。携帯はガラケーでネットはまともに使えないし、パソコン等の持ち込みも不可だったし、特に手術痕が良くなって、肉体的に動けるようになってからは、ベッドのうえでじっとしているのが苦痛でたまらなかった。
そして、冒頭に出てきた時男さんは、家族がお見舞いに来るのが年1回というので、度肝を抜かれた。ありえないだろ。うちは、私の入院中、母が毎日来てくれた。5分とか10分とか、ほんの短い時間の面会で、「お母さん忙しいから毎日来なくてもいいよ」と言ったんだけど、「心配だから」と来てくれた。今思えば、なんとありがたいことか。
まぁその時に、「1週間の入院と最初から分かってるから、毎日来れる。これが1か月数か月、何年、という単位になったら、毎日は来ないよ」と言っていたから、時男さんの親御さんも、そういう心境になっていたのかもしれない。いやでもしかし、年1回は可哀相だよ。

後半に出てきた美千世さんという女性にも、同じことが言えた。退院してグループホームに入所するのに、「本当は実家に帰りたい」と言ったら、実の父親から「来るな、もう60にもなろうとしている人間が、親を頼るな、独立しろ」みたいなことを言ってて、更には「迷惑だ」とまで言い放ったので、軽く絶望した。こんな酷いことを言われて、娘が傷付かないとでも思っているのだろうか? 酷すぎない?
なんていうのかな、親に精神病に対する理解がまったく無いんだよね。知識も理解も何もない。だから、精神疾患=キチガイみたいな図式で、親が子供のことをナチュラルに差別している。キチガイになっちゃったらもう自分の子じゃない、病院送りにして、一生そこに閉じ込めておけばいい、みたいなことしか考えてない。凄いなと思った。偏見がね。実の親なのに、実の子の病気について、勉強しようとか理解しようとかいう精神が、1ミリも存在しないというのが、本当に驚いた。
でも、それ言うとうちの親も、似たようなもんなんだよね、精神疾患に限定すると。今でこそ、精神障害者の家族会に出るようになったけど、最初の数年は「私には必要ない」って拒んでたからなぁ。今も、参加はしているけど、病気の事を学んでいるかといったら、違うような気がする。ただなんか本当に、障害者の家族どうしで愚痴の言い合いをしているだけみたい。なんだかなぁ。

こういうのは全部、国が推し進めてきた「隔離収容政策」というものに基づいて行われてきたんだけど、これで社会の精神障害に対する差別意識が助長されたのであれば、国はまた同じく、なにがしかの方法をもって社会に残った差別意識を払拭するための政策を打ち出す必要があるのではないか、と思う。
それが、精神保健福祉法であることは分かるけど、現状、これだけでは全然差別が解消されていないように見受けられる。例えば、主婦やフリーター、学生が、短時間のパート勤務は可能なのに、障害者雇用という話になると、何故か毎日フルタイム勤務という条件を突き付けられる。普通のコンビニ店員などで障害者雇用って出来ないのかね? なんかそこらへんとか、制度がすごく硬直化しているんじゃないかと思うんだよねぇ。

バリバラ「最北端の作業所」

今回のバリバラは、作業所がテーマということで、つい先日、作業所絡みで一悶着あった私としては、見ないとダメだろうと思って見た。
北海道の最北端の作業所ということで、本州在住なら滅多に見ない、ホタテの殻を使った仕事をされていて、地域によっていろいろな仕事があるもんだなぁと感心した。しかし、工賃はうちより安い160円で、なかなか難しいな、とも思った。
そこの作業所では、以前にも工賃UPのため色々試行錯誤をしたようだったが、上手くいかなくて今に至るようだった。うちの作業所も色々あって、実は4月から喫茶店でランチを提供するのを止める、と決まったらしい。つまり、飲み物しか提供しない、ということだ。ただでさえ客が少ない、というか、2階の支援センター利用者か、作業所の利用者くらいしか客が来ないのに、ランチまで止めたら、工賃がだだ下がりじゃないか?と思うんだけど。本当にどうなっているのだろう? 先行きが不安だよ。

まぁそれで、スタジオに戻って、作業所は一時期は工賃UPするために躍起になっていたところもあるが、今はそういうことよりも、利用者の居場所づくりだったり、相談場所の提供だったり、仲間作りだったりすることが大事なのではないか、という話だった。私は、個人的には「それはどうなのかな?」と思う。
障害に関する相談や仲間作りは、地域活動支援センターでやるべきじゃないのかな? スタジオの玉木さんは、支援センターの存在を知らないのだろうか? そんなことは無いと思うんだが。私はやはり作業所は労働の場であって、仲良しごっこをする場ではない、と思う。勿論、わざわざ喧嘩をするつもりは無いし、職場の雰囲気を壊してまで個人主義を貫きたいとも思わないけど、先日の妬んでくる先輩じゃないけど、他人との距離感が全然掴めない人がいたり、子供じみたイジメをする人がいたりすると、あまり自分のことをペラペラしゃべる気にはなれないね。作業所では「そんなことまで喋っちゃうの?」という人が多いからさ。例えば、婦人科の検査でどういうことをされたとか。普通、男性がいる場では話さないよ。恥ずかしくて話せない。でも、長年一般社会から隔絶されていると、常識のタガが外れちゃってるんだろうね。話すんだよなぁ……。

閑話休題。かといって、カネカネと金儲けに躍起になっている作業所も、ちょっと怖いよね。特にB型は、あくまでも「福祉サービス」の利用というかたちになっているから、先日見学に行った作業所みたいに、連帯責任で利用者を脅したりするのは、ちょっと違うと思う。
まぁホント、作業所は難しいよ。

バリバラ「アナタならどうする?~障害者と一緒に働く上での悩み~」

知的障害の人が「食堂の仕事に変わりたいと求められたら?」という課題に、「3.訓練を試みる」という選択肢があって、かなり驚いた。私が考えたのは、清掃業務を続けさせるか、希望を受け入れるか、の2択だった。勤務時間外に訓練させて、適性を見極める、というのは、企業側にも労働者側にも余裕が無いと出来ない事だなぁと思った。でも、やってもらえるなら、やってもらいたいな、とも思った。
ただ、今私が通っている作業所は、一応「体験利用」ということで、普通1か月、私の場合は2か月無給でやったんだけど、それだけでは仕事の適正があるかどうか分からなかった。結果的に、ホール係は適性が無くて仕事がつらくて仕方なく、内職係に異動を願い出たわけなんだが、こういうこともある、と思う。
会場の回答を見ると、「訓練を試みる」が最も多く、福祉に関心のある企業や人だからこそ、やはり障害者に理解があるのかなぁと思った。障害者の労働組合の人は、他の人と一風変わった意見で、障害者相手でも、健常者と同じ対応をすべきだ、とのことだった。教育の機会など同等に与えるべきだと。それも納得できるかなーと思った。

次の身体障害の人が、営業職をやるのに介助者がいないと仕事ができないって、それはちょっと会社や社会に甘えすぎじゃないかと思った。それがまかり通るなら、知的障害の人が知的な労働が出来ないので、知能の高い人を介助人として探してください、って言ってるようなものじゃん。精神障害の人だったら、うつで動けない、出社できない、というのを担いで会社まで運んでくれる人を探してください、って言ってるのと同じだよね? だから身体障害者はあつかましいんだよ、とか言われるんじゃないかな、と思った。
障害者の労働組合の人は、ここでも頓珍漢なこと言ってて、「営業は業務命令」って言うんだよね。違うじゃん。本人が希望して入ったんじゃん。それこそ会社は営利を目的とするところなのだから、嫌なら辞めてもらっていいんですよ?

発達障害の人に対しては、曖昧な表現が理解できない、という特性を恐らく雇用側・上司も分かっていると思うので、そこは理解が欲しいところだなぁと思った。というわけで、私は「2.電車で来てください」と言うね。会場の結果も、2番が圧倒的に多かったので、多数派の意見に入れてホッとした。

次に、統合失調症の人が就職するときの模擬面接を実演していたけど、これはなかなか面白かった。私もいくつか仕事をしたことがあるので、その時々に面接を受けたけど、まず聞かれるのは「何故大学を中退されたんですか?」ということだから、その点についての回答は必ず用意していた。「うつ病で、家から出られなくなり、大学に物理的に通えなくなったため、やむなく中退しました」等と答えていた。もちろん相手は「え、通えないなら、通勤できませんよね?」みたいな話になる。そこで「今は回復して、こうして面接へ来ることができます」と答える。だいたいこれで問題無かった。
だから、ポイントになっている「体調を崩す時の状況・原因を聞く」というのは、精神障害があるなら、どこでもあるんだろうな、と思う。就職を考えている人も、そこらへんは障害者のほうも、相手が納得する答えを用意しておいたほうがいいだろう。
また障害者の労働組合の人を引き合いに出すが、この人が言う「お互いのネガティブな情報を伝える」って、障害者雇用に限らず、一般の健常の就職面接でも難しいアクションだと思う。だいたい、会社はネガティブな情報は隠すよ。当たり前じゃん。勿論、労働者側も隠すしね。そこは無理だろうな、と思った。
でも、精神障害の面接で「自殺願望がありますか?」と聞く、というのは、なかなか面白いな、と思った。そこで「言わなきゃいけませんか?」と答えたら危ない、ってのも、かなり核心を突いていると思う。ちなみに、私は「時々ある」だ。

最後の、精神障害でうつ病の人が題材になっていたけど、これはうつ病じゃないというか、精神障害に対する偏見を助長しかねない設定だなぁと思った。うつ病の人が全員、あんなミスを指摘されたくらいで逆切れして「辞めます」なんて言って帰っちゃうと思われたら、本当に迷惑だ。悪いが、こういう人は退職してもらいたい。
ここでまた障害者の労働組合の人の意見だが、今回は珍しく意見が一致して、きちんとした手続きを踏んで退職するのが、私も良いと思う。しかも、この人の中身がまた良くて、退職理由を書いてもらうとか、あぁなるほどな、と思う点があった。確かに、長時間労働でうつの再発が起きている可能性もあるのだから、そういう話し合いの機会を持つのは大事だろう。

TED講演『エリン・サックス 精神疾患についての内側からのお話』

Twitterをやっていて、流れてきたツイートに紹介されていた動画『エリン・サックス 精神疾患についての内側からのお話』。
TEDというサイトで、本家はアメリカにあり英語での貴重な講演を公開しているようだ。詳しくは分からないが。それで、私も最初そのツイートからURLへ飛んだ時に、「うわ、英語なんか分からない」と思ったんだけど、再生してみると、なんと日本語の字幕が付いているではないか。そんなわけで、すんなりとこの動画を理解することが出来た。
といっても、42分の動画をずっと集中して見ることは、認知機能の低下した精神疾患のある私には非常に難しいことなので、途中何度か一時停止して、休憩を取った。動画が長くて大変そうだな、と思われた方も、同様に途中休憩を取って見て欲しい。

このエリンさんは、こう見えて大学の教授だ。同時に、統合失調症患者でもある。凄くないか? 少なくとも日本では考えられない。もしかしたら、非公開にしているだけで、統合失調症の研究者がいるのかもしれないけど、でも私が今置かれている立場から見ると、統合失調症と診断されただけでもう人生オワタって感じだ。
エリンさんは服薬拒否を長年続けるなど、日本でいったら「悪い患者」の代表格のような人だ。正直、そういう態度はあまり良くないのではないかと思ってしまう。それでも、抗精神病薬を飲むと頭の回転が鈍るような感じは、確かにするし、研究者というクリエイティブな仕事をしている人が、想像力を奪われるのを恐れる気持ちは、分からなくもない。

講演の中で、「統合失調症は妄想と幻覚が現れる病気だ」とし、陰性症状には言及していなかったことが気になった。アメリカでは陰性症状は問題にならないのだろうか? 以前見たWikipediaの統合失調症の英語版のページには、陰性症状のことも書いてあったと思うんだが……。自傷他害などが出なければ、医療後進国のアメリカ(敢えてこう呼ぶ)は放置プレイなのだろうか?
そう、アメリカでも身体拘束が横行しているようで、驚いてしまった。なんか「海外では~」って言う人って、各国の都合の良い所だけ、かいつまんで引用するよね。北欧、イタリア、アメリカ。アメリカのような医療保障の充実していない国で、精神疾患になったら医療費はどうなるのだろう? 精神疾患保険なんてあるのかね?