バリバラ「ひきこもり ひきこもごも」

バリバラ「ひきこもり ひきこもごも」を見た。
私は30代のほとんどを引きこもりで過ごしたが、今考えれば、それは統合失調症の陰性症状だったのかもしれない。まぁ今更どうでもいいけど。
それはともかく、番組の男性が言っていた「引きこもりは精神的に忙しい」というセリフに、とても共感した。

私も、引きこもっている期間は、色々なことを考え、焦りを感じていた。
年齢的に結婚したほうがいいんじゃないか。でもこんな引きこもってて結婚できるわけないし。仕事はどうするんだ。こんなに空白期間が空いてしまって、もうどこも採用してくれないよ。毎日タダ飯食ってて、親にウンザリされてるんじゃないか。いつ親に殺されるか分からない(これは流石に病気の症状だと思う)。
そして、ひたすらネットの世界に逃げていた。まぁ今もこうして、ネットで現実逃避しているけど。

だから、精神病と診断された時は、都合の良い言い訳ができたというか、「引きこもるのも仕方が無かった」と自分で自分を納得させることができて、少しスッキリした。それは自分にとって大きかったと思う。
今でこそ否定的な感情しか持てなくなった支援センターも、引きこもりから社会へと出ていく足掛かりには確実になっていたわけで、そういう意味では貴重な施設だったと思う。

精神科医の斎藤環氏が、『「生産的であるべし」等の価値観から一時的にでもはみ出すと戻るのが大変になる』というようなことを言っていて、まさしくその通りだなぁと思った。
また、お金の問題にも言及していて、『お小遣いをあげて欲しい』とのことだった。
私は引きこもり時代、たまたまアフィリエイトで月2~3万円を稼いでいたので、親から小遣いをもらうことなくタバコやコーヒー・紅茶などの嗜好品を支払っていけたが、本当にそれくらいしか買うものが無かった。それ以外に欲しいものが無かった。
もしアフィリエイト収入が無かったら、タバコが買えなくてイライラして、親に暴力をふるっていたかもしれない。

最後、髭男爵が「ステキに生きる義務は無い」と言った言葉が印象的だった。その通りだよな、と。
私も社会復帰のためにあれこれ模索していて、自分で言うのもなんだが、泥臭く生きていると思う。全然ステキじゃない。でも、私に出来るのはこれしか無い。不器用だっていいじゃないか。そう思う。