ようやく見れた、『Shrink~精神科医ヨワイ~』(2)双極症。
自分の病気でもあるので、かなり感情移入してしまった。結構泣いた……。
過労で追い詰められて、うつになって寝たきりになって、突然回復したと思ったら、実はそれは躁転だったという、双極症にはありがちな展開だけど、やっぱり一般にはあまり知られてないよな。私は学生時代、抗うつ剤を飲んでハイテンションになってるのを、「うつが治った」と思っていた。
うつは知名度が上がってるから、逆にちょっと元気が無いだけでも「うつ?」と周囲から思われたりするし、下手したらただの失恋で落ち込んでるだけなのに、「私うつ病?」と過剰に反応する人もいる。
でも、躁は違う。人格や性格、考え方の問題だと扱われることがある。派手、金遣いが荒い、粗暴、テンション高い等々。
これがどうして病気なんだろう?と、当事者の自分も思ったことがある。今も思ってる。でも、病気なんだよなぁ……。
世界一のラーメン作りたいのに、同時に樹海へ行こうとしてたり、言動が支離滅裂な雰囲気とか、めっちゃ分かる。自分でも説明つかないんだよね。全部したい、が本音。生きていたいし、生きていたくない。どちらも正解。
玄さんが、医療保護入院を勧められて入院してたけど、私は幸いなことに入院経験は無くて、ここから入院生活のあたりは、ちょっとよく分からないな~と思いつつ見ていた。
近いといえば、地域活動支援センターが近いのかなぁ。わりと重症な人も通所してくるし。席や場所のこだわりがある人もいた。
最初の頃、私は支援センターへ行って「ここの人たちと一緒にされたくない」「同じ精神病患者と思われたくない」と思っていた。やっぱり偏見があったと思う。
玄さんが「病気じゃない」といろんな場面で言っていたと思うけど、それも自分を見ているようでつらかった。
妹さんがプロポーズされた話で、玄さんが心配していたのは、これは私も弟に対して思ったことがある悩みだった。つまり、私が精神病で、大学も中退していて、まともに働いてない無職引きこもりであると、それが原因で結婚できなくなったとしたら、それは本当に申し訳ないな、という話。
弟に関しては、迷惑をかけられたり、被害をこうむったりしたことが多かったけど、これだけは気がかりだった。
まぁ現実には、私の状態などどうでもいいと思ってる気の強い鬼嫁が来たけど。
生活訓練施設へ行って、ラーメンのこと褒められたら即座に躁転してるのもワロタ あるあるだよなぁ。些細なことが刺激になって、躁転してしまう。だから、日常生活でもあまり刺激を受けないように、無難に過ごさざるを得ない。
今回趣味のイベントへ行って見事に躁転していたし、本当に「いつもと違うこと」をするリスクは考えないといけないな、と思った。
解雇通知書は、まぁいつかは来るだろうな、と思っていた。普通の会社で1カ月も休んだら、そりゃクビになるでしょう。うちの会社も、バイトは1カ月くらい休んでも大丈夫だけど、正社員はどうか分からない。今までに休みがちになって辞めていった正社員が、何名かいるから。
それにしても、主人公役の男性がめっちゃ熱演好演で、見ててつらいシーンも多かった。演技うまいな。パニックになった感じとか、うつむいた時の顔の角度とか、傾け方とか、視線の動かし方とか、表情とか。絶妙だった。加藤先生の監修が入ってるだけある。