ドラマ『相棒 Season17』 第4話

組対5課は特命係の隣なので、よく出てくるというか、画面に映ってて、角田課長も良く出ていたけど、組対4課っていうのは、もしかしたら初耳?っていうくらい記憶に無くて、これは面白そうだなぁと思って見ていた。相変わらず右京さんは、曲がったことが大嫌いで、正義を振りかざして、これじゃぶつかるよなぁと思った。
中盤で早々と源馬が辞職に追い込まれ、角田課長が右京さんに詰め寄るシーンで、普段あんなに温厚な角田課長が、物凄い勢いでキレていて、普段「こんなのほほんとした人が、暴力団とやりあっていけるの?」と思っていたけど、あの勢いなら負けないだろうなと思った。山西惇の演技力が凄いなぁと思った。

ずっと前から思っていたことだけど、個人的には、右京さんの「必要悪も認めない」という態度は同意できない。場合によっては、必要悪も認めるべきじゃないかというのが、人間っていうものじゃないのかなぁ。
例えば、お酒は飲みすぎると体を壊すけど、だからといって一滴も飲まない、というのはやりすぎだと思う。350mL缶を週に1缶くらいは飲んだっていいんじゃないか? こないだの診察で、メンクリの主治医にお酒の事を聞いたけど、「飲んではいけません」なんて言わなかった。ネットで活躍している精神科医は、「飲んではいけません」って言うのにね。そういう人は、現場のこと分かってないな、って思う。

そして終盤。これが一番見たかった。TwitterやFacebookの松本俊彦先生のページで話題になっていた、「シャブ山シャブ子」のシーン。本当にこれは酷いなと思った。ゾンビのように近づいてくる女性が、百田をハンマーで殴り殺すというシーン。麻薬中毒者の描き方が、悪い意味でステレオタイプ過ぎて、偏見を生む、という松本先生のご意見が公開されていたけど、本当にその通りだと思う。
だいたい、腕にあんな注射の痕がクッキリ残っている人が、半袖を着てるわけがないだろう。詰めが甘くないか?
相棒って、こんな番組だったっけ? なんか作りがチープになったなぁと感じた。

源馬が語りのシーンでも、右京さんはずっと「自分は正しい」という姿勢を崩さなくて、実際その通りで、だからこそ腹が立つ。常に正しい人間なんて、いるはずないじゃないか。