『精神科医の診察能力、態度、コミュニケーション能力についてのアンケート』夏苅郁子医師による調査

今朝の朝日新聞に、精神科医としては比較的有名な、夏苅郁子医師による大規模な調査が掲載されていた。このリンク先の朝日新聞記事だと、無料では途中までしか読めないうえに、恐らく時間が過ぎればリンク切れとなるだろうから、新聞記事に書いてあった夏苅郁子医師の調査本体のリンクを張っておく。『精神科医の診察能力、態度、コミュニケーション能力についてのアンケート』。

内容としては、夏苅医師が自費で全国の患者・家族団体などを通じてアンケートを取った結果だそうだ。アンケートが実施されたのは2015年らしいが、学会での発表等の都合で、こんなに遅くなってしまったとのこと。そのあたりはアンケートサイトに書いてあるので、読んでみてください。

さて、このアンケートを見ると、書面でアンケートを答えた人のほうが高齢者が多く、ネットで答えた人のほうが若い人が多いことが伺える。ただ、これは当然の結果とも言え、例えば私の母なんかはPCでネットをすると言っても、クックパッドでレシピを調べたり、Yahoo!検索で簡単なことを調べたりするだけで、まさか地域精神保健福祉機構(通称コンボ)のサイトを探り当てて、アンケートに答える、なんてことは、到底できないと思う。
しかし、女性が多いのはなんでだろな? 男性は早死になんだろうか? それとも、男性のほうが重篤な患者が多く、アンケートにすら答えられないのだろうか?
それと気になるのが家族のアンケート結果で、患者本人より、無回答や無効回答が多い傾向にあることが伺えた。高齢ゆえに質問の意図が理解できないのか? あまりにも無効回答が多い質問は、質問そのものを見直すべきだと思った。

全体的な印象としては、私が20代でかかっていた悪徳精神科医のような人は、1割くらいいるのではないか?ということだった。そして、私が今かかっているような良心的な精神科医は、5割以上はいるような印象だった。
そして、患者が精神科医に求める能力が、適切な薬の処方よりも、性格だったりコミュニケーション能力だったり、といった曖昧な能力である傾向が強いことが分かった。確かにそれも大事なんだけど、やはり私は複数の精神疾患を抱えているせいか、薬の種類が多くなりがちだから、薬の処方に長けている精神科医に診てもらいたいと思う。
にしても「共に頑張りましょう」などの声かけって、逆に「バカにしてるのか?」と思っちゃうなぁ、私だったら。医師は患者じゃないのだから、頑張りどころも違うだろうし、「共に」って偽善っぽい。