薬をちょこちょこ変える人

ブログ村の特に統合失調症カテゴリーを見ていると、親御さんのブログで、薬をちょこちょこ変えて子供に与えている人を見かける。そして、そういう人はほとんど子供の病状が良くない。
これは、鶏が先か卵が先か、という話になってくるかもしれないが、個人的には、薬をちょこちょこ変えるから、病状が良くならないんだと思う。

統合失調症などの精神疾患は、高血圧や糖尿病などと同じ慢性疾患だ。高血圧で今血圧を測ったら120だったので、今日は降圧剤は飲まなくてもいいやとか、ならないだろう。一度高血圧と診断されたら、死ぬまでずっと降圧剤を飲まなくてはならない。糖尿病なら薬の他に食事制限もあるだろう。
ところが、何故か統合失調症だと、親御さんが勝手に処方を変えてしまう。幻聴が出たからA薬、それも前より症状が重いみたいだから3錠飲ませよう。空笑が出ているからB薬、でもそんなに症状は重くないから1錠にしよう。過鎮静なのかな、ぐったりしているからC薬は飲ませなくても良いや。そのかわり、D漢方を飲ませよう。
こういうことを毎食後の服薬で、違う処方でやっているのだ。

私の感覚から言っても、処方された抗精神病薬や気分安定薬が「効いてきたな」と思えるまでに、3か月から半年くらいかかった。
明らかに合わない(下痢や便秘がひどくなる、アカシジアがひどい、嘔吐する、過食する、眠気がひどい等々)場合は、すぐに別の薬に変えてもらえたけど、少々の副作用なら許容するつもりで飲み続ける必要があると思う。
とにかく抗精神病薬や気分安定薬は薬剤の血中濃度を一定にすることが非常に重要で、特定の薬を飲ませたり飲ませなかったりすることは、けして治療的には働かないと思う。

「お前は頓服を出されていて、おかしくなった時それを飲んでるじゃないか!」と言いたい人もいるだろう。その通りだ。一時的におかしくなった時は、頓服を飲んでいる。でも「一時的」だから。朝から晩までずーっとおかしいわけじゃないし、何か月も続くわけでもない。
双極性障害の症状もあるから、波があるのは仕方が無いにしても、まぁまぁコントロールできているほうじゃないかと思う。買い物などはちょっと問題あるけど……。

まぁ親御さんからしてみたら、藁にも縋る思いでいろいろな治療法を試しているのだろうけど、こう言うと元も子もないが、若い時はエネルギーも有り余ってるから症状が激しく出やすい傾向があって治しづらい、と自分自身の体験からそう思う。私がもし初発の頃に今と同じ薬を飲んでいたとしても、簡単に症状が治まったとは思えない。
まぁそれでも私は、一般的な精神科で処方された薬を淡々と日々飲んでいくのが一番良いと思うね。