こころの元気+ 2022年2月号

今月号の特集は『お金のやりくり』だった。これは双極性障害の症状で散財癖がある私にとって、とても身につまされるテーマだ。

金銭管理については、今通っている生活訓練の面談でも話題に上った。「年金が入ったら使う前に5000円ずつ、先に貯金しよう」とか、「現金を小分けに封筒に入れて管理しよう」とか言われたんだけど、そもそも貯金は銀行のスイングシステムで、毎月自動的に一定金額が普通口座から貯蓄口座へ移動する仕組みになっているので、先に貯金しようとか意識したことが無い。
現金小分け管理に関しても、私はクレジットカード、銀行引き落とし、スマホ決済、Suicaやnanacoといったチャージ式のカード等々、現金以外の決済方法も色々利用しているため、封筒なんてアナログな方法でやれって言われても対応できない。
ここらへん、福祉の人はもう少し意識を変えたほうが良いわ。精神障害者は子供じゃない。

それでまぁやりくりのことなんだけど。
ハッキリ言って、私はまだ両親が生きていて、家賃や食費などの負担がほとんど無いから、そこそこ満足な生活出来ている。両親が死んだら、それがすべて崩れる。
月7万円程度のお金では到底生活できないし、今までどこのB型作業所の稼ぎもマイナスだったし。ほんと将来どうしよう、っていうのはある。愚痴ってもどうにもならないんだけど。

そこで特集10にあげられた「親なき後のお金のやりくり」というコーナーが結構参考になった。
っていうか、こういう情報をもっと周知させるべきじゃない? 社労士の人が書いている記事だから、社労士はこれでメシ食ってて、無料では教えたくないのかもしれないけど、そもそもお金の無い障害者が、どうやって社労士に有料で相談しろっていうの? 行政がどうにかすべきところのように思うが……。

「じょうずにかわす怒りの気持ち」は今回も参考になった。
特に、「押しが強くてツラい」の例に出てくるケースが、まさに自分もそういう目に遭ったことがある、と思って、共感してしまった。
向こうは本当に悪気が無いように見えるので、断るのもアレだなぁとか思っちゃうと、断れないんだよなぁ。かなり気心が知れた仲なら言えるんだけど。知り合って日が浅い人とかは難しいよね。

あとは、これの亜種で、ショップ店員なんかも困る。昨年、押しの強い店員に押し売りされて、ダウンコート買わされそうになったから。
こういうのも、良い断り文句を教えてもらいたい。

「双極性障害 私の打ち手」は考えさせられた。
私は障害を打ち明けている人と、していない人がいる。まぁ当たり前だけど。
近所の人や親戚には黙っている。それでも、日中家に居ることが多かったり、大学在学中から奇声を出していたりしたから、なにかあると思っている人は確実にいるだろう。
そういう人も多くは、今は何事も無かったかのように接してくれている。世間話もする。ただ、障害があることは黙っている。それだけ。

昔の上司や大学の同期などには、カミングアウトしている。障害に対して差別意識が無さそうだと思ったのと、むしろ言わないと今後の付き合いが出来ないと思ったのと。
結果的に、大学の同期については私のほうから疎遠になった。あぁ住む世界がもう違うんだな、と私が吹っ切れた。
Facebookでも、学歴の欄に中退した大学を書いていたけど、それももう消した。未練がましいかなと思って。

質問コーナーの「役割がないことがつらい」も考えさせられた。
私が作業所や生活訓練へ通所しているのは、この「役割がない」という状態に耐えられないから、という理由もある。
本当に病状が悪いとそれすら感じないので、感じるだけでも回復してきているんだろうけど、今は今で、工賃が発生しない生活訓練という福祉サービスを受けていることに負い目を感じている。

月1,000円でも工賃があれば「何かしている」という実感があったけど、今は工賃が無くて、本当に基本的な生活を立て直すための練習みたいなことをやっているので、「それは教わらなくても出来るよ」と思うことも多々ある。
まぁ私の場合は、主に体力作りがメインの課題になっているので、それが役割なんだと思い込もうと頑張っている。虚しいけど。

今月号は考えさせられることが多くて、もっと書きたいことがたくさんあるけど、これくらいで止めておこう。