ハートネットTV 闇に埋もれた真実は(2)「消された精神障害者」

6/6に放送された『ハートネットTV 闇に埋もれた真実は(2)「消された精神障害者」』を録画していたので、見た。

私宅監置の目的が、精神病者の治療や保護ではなく、治安維持であることが、本当に前時代的だな、と思った。精神病者監護法というのが、1900年に制定だそうだけど、今から100年以上も昔なら、明治時代だろうし、そういう差別的な法律があってもおかしくない、と思った。
今回何故、沖縄で私宅監置の施設・設備が現存していて、この番組で取り上げることになったのか、不思議だったが、そういえば沖縄は戦後アメリカに占領され、日本に返還されるまで、日本の法律が及ばなかったのだろうことが分かった。ある意味、タイムカプセルのような状態になっていたのだ。これは貴重な資料だから、放送に使われた写真や映像も、是非地域やNHKで保管しておてほしいと思ったら、家族会の方々が、保存する取り組みを始めているそうだ。
しかし、地域の反対もあるそうだ。言われてみれば、そうかもしれない。私も自宅の近くに朽ち果てた監置小屋があったら、不気味に思うし、不良や浮浪者のたまり場みたいになっても嫌だ。なかなか難しい話だ。
途中、沖縄のおじいさんが登場して、キッツイ沖縄弁で話すので、ちょっと何言ってるか分からない時があったのは、ご愛敬だね。

それにしても、私宅監置というのは本当に重いテーマで、ここ最近、自宅に監置小屋を作って精神疾患のある子供を監禁していた事件が、立て続けにあったと思う。多分NHKもそれを受けて、こういう番組を作ったんじゃないかと思うが、あの時も本当に酷い話だと思った。時代が違えば、私も監禁されていたのかもしれない、と思った。まぁ今の家では、監置小屋を作るスペースが無いから無理なんだけど。
しかし、実際問題、精神病者が暴れたり、自傷他害を起こした場合、どうするのが良いのか? 私の場合は、家を破壊しまくったことがあるけど、そこまでしても、親は警察に通報することも無く、また同時に救急車を呼ぶことも無く、ただ「やめてー、家が壊れるー」みたいなことを叫ぶだけだった。そこはやはり第三者を頼って、警察か救急車を呼ぶべきだったと、今でも思っている。
私の病状が激しかった時、親はそれを無視した。正確には「何馬鹿な事言ってるの!」と、まともに取り合おうとしなかった。それって一種のネグレクトじゃないの? 特に、唯一話せる母親は、今でもあの時の対応を正しかったと言うけど、まったく分かってないな、と思う。