絵画教室ちょっと辞めたい

午前中、絵画教室へ行ってきたんだけど、ちょっと辞めたくなってしまった。先生と画風が合わないから。
先生は絵の具を水分少なめのコッテリ塗り込んで絵を重たくしていくのがお好きみたいで、水彩なのに油絵みたいな仕上がりになる。私は、最初こそ油絵をやりたかったけど、水彩をやってみたらその透明感の美しさに魅入られ、今ではすっかり自分の描く透明水彩が気に入っている。

今日も衝突は起きた。せっかく私が繊細に細かく描き込んでいる部分を、上から塗りつぶせと言うのだ。
私の本心としては、「こんなにうまく細部まで描けているのに、これ以上塗り込んだら描写が潰れてしまう。確かに色味はお手本と全然違うけど、それはそれでいいじゃないか。模写大会じゃないんだから、手本通りの色になってなくてもいい。それよりも、描写の細やかさ、躍動感、透明感などを見て欲しい」と思ったけど、言えなかった。

先生の指導方針は数年前からずっと一貫していて、とにかく手本の写真の色を忠実に再現することにこだわっている。私はそれよりも花弁や葉などのデコボコ、筋、陰影などの細かい部分を描写したくて、そこにこだわっている。先生とはこだわりポイントが違う。
だから、途中まで私のこだわりで描いていたものが、終盤になると先生のこだわりポイントで全部潰される。
昨年、地元の美術展に出品した際も、私は最初透明感を活かそうと苦心して色を薄く薄く塗り重ねていたが、最後に先生が絵の具をほとんど水を使わずにボテ塗りして台無しにしてくれた。一発で「それは私の作品じゃない、先生の作品だ」と思った。

手本の写真といってもプロが撮ったものじゃなくて、私が安いスマホのカメラで撮ったものだから、色のバランスとかおかしいんですよ。写真の時点で実物を忠実に再現できているわけではないし、もっと言えば、仮に忠実に再現していたとしても、絵として色や形のバランスが整っているか?と聞かれたら、どうなのかな?と思う。

技術力不足で指導されるのは全然構わないんだけど、私の個性が殺されたり、否定されたりするのは、はっきり言ってとても傷付くし、悲しくなる。
この絵が完成したら、辞めるかもしれない。