生活訓練考

B型作業所からランク落ちし、生活訓練という福祉サービスを受けるようになって、今月で半年になる。そこで生活訓練について少し考えてみた。

そもそも生活訓練という福祉サービスをネット上で見かけないので、今の事業所に来るまで存在自体を知らなかった。やってることは多分、精神科病院がやっているようなデイケアに近いと思う。
例えばチラシの折り込みの「練習」だったり、書類のファイリングの「練習」だったりする。仕事になる前の段階の訓練とでも言おうか。
それ以外に、工賃が発生するような軽作業をさせるところもある。しかし、B型作業所では無いから工賃を払わない事業所もあると聞いた。今の事業所はわずかだが工賃を出してくれるので、良心的だと思う。

更に今の事業所が良心的だと思うのは、お昼ご飯のお弁当が無料で食べられること。勿論、事前に注文をしていないとダメなのだが、それでも無料というのは大きい。きょうびカップラーメンも100円じゃ買えないし、自宅からおにぎりを握っていくのも、朝早く起きないと出来ないから、本当に助かる。
最初の作業所なんか、喫茶店を持っていてランチ料理も提供していたのに、利用者が食べるのは定価だった。無料でも無く、利用者割引すら無いという。私はてっきり社割みたいなのが効いて半額くらいになるんだと思っていたから、定価と聞いて唖然とした。

そんな良いとこ尽くめっぽい今の事業所も、最初は本当に単純作業ばかりやらされていて、「私はこんな簡単なことも出来ない人間だと思われているのか……」と自尊心が大きく傷ついていた。
ところが、12月あたりから従業員の態度が打って変わり、少し複雑な作業や脳トレのようなこともするようになった。それでこちらもやり甲斐を感じ、「もう少し我慢してでも通おうか」という気持ちに変わっていった面がある。

今の事業所で立てた「まずは生活を立て直す」という、今までに比べたら低いレベルの目標が、自分にとっては良かったのかもしれない。逆に言えば、今までのB型作業所は、それすら私には荷が重かった、ということなんだが……。
今までB型作業所を2か所経験して、週2日以上の通所が難しかったのに、今の所はもしかしたら3日も行けそうかな?という段階まで来ているので、よほど性に合っているのだと思う。
先日も書いたが、バスと電車を乗り継いで、駅から結構歩いて通所しているためか、かなり体力が付いた。これが結構大きいんじゃないかと思う。こういった色々な条件が複雑に入り混じって、良い結果に繋がったように感じる。

まぁおしゃべり職員とか、気になる要素も無くは無いが、今まで通った福祉施設の中で一番待遇が良いと思う。
週3日の通所は、更にあと半年くらいかけて馴染ませていけばいいかな、くらいの気持ちでいる。